【EVO2016】万年銀メダリストと呼ばれたHungryBoxが優勝した大きな意味
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2016年7月18日、スマブラDXの歴史にまた新たな1ページが加わった。
7月15日から18日の3日間にかけて開催された格闘ゲームの大規模大会”Evo2016”のスマブラDX部門にて見事優勝を収めたのはHungryBox、プリンというスマブラDXの中でも独特なキャラを使いこなしArmadaの使用するフォックスを2位へ。昨年の雪辱を晴らした。
【大会結果】
『EVO 2016』
— 格ゲーチェッカー (@kakuge_checker) 2016年7月18日
スマブラDX結果
優勝:Hungrybox
2位:Armada
3位:Plup
4位:Mang0
5位:s2j
5位:Mew2King
7位:Westballz
7位:PewPewUhttps://t.co/T06N5S1Gma#格ゲー大会結果
【決勝動画】
EVO 2016: Armada Vs. Hungrybox - Grand Finals
Twitchでの最大視聴者数はストリートファイターⅤを上回る約23万人を記録
【万年銀メダリストだったHungrybox】
Hungryboxはスマブラ5神のひとりとして数えられ数々の大会で上位に入賞してきたが、優勝ばかりの輝かしいものではなかった。このEvoシリーズを通してみても、2013年は3位、2014年は準優勝、そして2015年も準優勝と惜敗している。ArmadaやMangoの使うフォックスにどうしても”あと一歩”が届かなかったのだ。
【嫌われ者のプリン】
スマブラDXに馴染み深いプレイヤーならよく知られていることだが、このゲームにおいてプリンというキャラクターは非常に嫌われている。
テクニカルでスピードの速い他のキャラクター達とは対象的に、ふわふわとした軌道で相手の穴を突くようなスタイルに痺れを切らすプレイヤーは多い。目まぐるしいそのスピードが画面映えする理由のひとつであるこのゲームにおいてはいささか”異質”なキャラクターであることは間違いないだろう。
スマブラDXが”まるでドラゴンボールZ”と比喩されるほど豪快な海外のプレイスタイルと国民性を考えれば、皆がプリンに納得いかないのも頷ける。これにはかつてArmada自身も「プリンと戦うのは好きじゃないんだ。」と公言したほどだ。
【感情を突き動かすもの】
この日、筆者は配信を見ながらこう思ってしまった「あぁ、またHungryBoxが決勝進出か。」と。Evoという大舞台に相応しい決勝カードなのか?そんな疑問が、Twitterにて実況しているフォロワーからも聞こえてくるのがわかるほど、タイムラインは殺伐としていた。
しかし、しかしである。プリンというキャラクターを使っているという理由”だけ”でHungryboxを嫌いになっていいのだろうか。
彼は何も、ルールやモラルに反しながら決勝まで上り詰めたわけではない。周囲に嫌われながらも彼は彼なりのプレイスタイルを突き通し確固たる筋を貫いてきた。そのことは、決勝戦の様子を見ていた人なら言わずともわかる。
Hungryboxはこの大会で、周囲の批判と中傷に”プレイスタイル”で応えてみせたのだ。
自身のスタイルを貫き通すということがどれだけ難しいかということは、同調圧力の強い日本に住んでいる我々なら共感するところは多々ある。
この大会を通じ、周囲をはねのけ自身を貫き通したHungrybox。オーディエンスの感情を強く突き動かしてくれたのはまず間違いない。